子育て感情セラピストの高澤です。 これまで度々ブログでも <怒り>は二次感情 とお伝えしてきました。 二次感情とは、 本来自分を助けるために 湧いてくる本物の感情ではなく、 他者から ・肯定的な反応を引き出す ・否定的な反応を予防する ために “思考“が作り出した 感情のことです。 この二次感情は 大抵は子ども時代から 持ち越してきたパターン。 例えば私の場合。 両親がケンカをする。 兄からいじめに遭う。 どちらも <怖い> という感情が湧きました。 本物の感情です。 <怖い>がちゃんと使えれば、 誰かに助けを求めたり 安全な場に逃げることができる。 だけど機能不全な家庭だと <怖い>を使っても そのどちらも得られない。 そのままだと ずっと<怖い>。 それがある日勢い余って <怒り> を使ってみたんです。 腹の底から大声で 「やめろ! いい加減にしろ! ふざけるなー!!」 と泣き叫んだわけです。 いつも泣いていた 末っ子の私がこんな反応を したことで家族はびっくり。 ちょっとだけど トーンダウンさせることに 成功したんですよね。 それからと言うもの、 ・両親のケンカ(というかDV) ・兄からのいじめ に対しては、 全力で<怒り>を使う ことが習慣化したんです。 これが、、、 本物感情が湧いた ↓ だけど役に立たない ↓ 偽物の感情を使った ↓ 少しマシな状況になった ↓ ちょっとした成功体験 ↓ 使っているうちに習慣化 (というか自動化) そしてどうなったか。 思春期あたりは顕著で、 ・<怖い>を感じるたび ・<怖い>を予見するたび ・平気なふりをしたり ・怒りで先制攻撃したり なんて変なことを やってましたね。 本当は 人一倍ビビリで 怖がりなのに。 ところでこのパターン、 大人になったら不要ですから やめてしまっていいんですが、 なかなかそうはいかない。 なぜなら <怒り> をやめてしまうと、 あの時のような <怖い> がまたやってくる気がするから。 <怒り>を使っているうちは <怖い>を避けられてる と信じ込んでいるから。 確かに学校や職場で いじめに遭うことはなかった。 だけどその一方で ・いつも怒っていて疲れる ・「厄介な人」と距離を置かれる ・そんな自分がほとほと嫌になる etc. それより何より *怒るほどに恐れが逆に強まった だって攻撃的になるほど 反撃のリスクを高めてしまいますから。 そしてあるとき 行き詰まってしまった。 これが偽物の感情を 使い続けた末路です。 私の場合は <怒り>が偽物でしたが、 これは人によって異なります。 例えば、、、 【パターン①】 ニコニコしてると その時だけ親が褒めてくれる &/or 不機嫌そうにしてると 責められたり怒られたり ↓ ネガティブ感情を感じても 偽物の<喜び>を使う ↓ ↓ ↓ ⚫︎短期的メリット ・「いい人」と思ってもらえる ・極端に嫌われることがない × ⚫︎中長期的デメリット ・操作的な人から搾取される ・不快感情を表現できずに 慢性的な欲求不満 ・らしさが伝わらず 浅い関係しか築けない 【パターン②】 「嫌だ!」を出すと叱られるが メソメソ泣くとケアがもらえる ↓ 腹が立っても 偽物の<悲しみ>を使う ↓ ↓ ↓ ⚫︎短期的メリット ・最初のうちは構ってもらえる ・労苦が免罪されやすい × ⚫︎中長期的デメリット ・いずれ「面倒臭い人」と 鬱陶しがられる ・依存心が肥大するため 生きる力が弱まっていく 【パターン③】 普段は関心が薄い親の態度に <寂しさ>を覚えているが、 癇癪(偽物の怒り)を出すと 注目してもらえる ↓ 寂しくなると 癇癪(偽物の怒り)を起こす ↓ ↓ ↓ ⚫︎短期的メリット ・訴えを聞いてもらえる ・なだめてもらえる × ⚫︎中長期的デメリット ・関係が拗れていく ・大切な人から見捨てられる 今回は私の偽物の怒りを 含めて4つのパターンを ご紹介しました。 これはごく一部に過ぎず、 この組み合わせパターンは 無限にあります。 ただ、どのパターンであれ、 その場ではメリットがあっても 中長期的には必ずデメリットが 上回る日がやってきます。 それが *行き詰まりの日 できることなら こんなXデイを迎える前に 脱したいところです。 ではどうすればいい? だったらこんなステップは いかがでしょうか。 ・ ・ ・ ============== ①自分が他者から ・肯定的関心を引き出したい ・否定的関心を避けたい と強く感じた場面を一つ選ぶ ▼ ②その時の自分の *感情 *行動 を振り返って特定する ▼ ③そのとき自分は 本当はどうして欲しかったか? ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ を正直に振り返る ▼ ④それをもらえなくて 何を感じたかを正直に見つめる ============== ここでは子育てママの アイコさんの例を使って 一緒に振り返りましょう。 ーーーーーーーーーーーーーーー ①先月親子げんかしてたら 小5の娘から鋭い目つきで 「こんなお母さんならいらない!」 と吐き捨てるように言われた。 ▼ ②感情は激怒 行動は怒鳴り散らす ▼ ③本当は ・もっと優しい口調で ・何が具体的に嫌かを 指摘してほしかった ▼ ④そうしてもらえず とても<悲しかった> ーーーーーーーーーーーーーーー ここでちょっと補足を。 アイコさんがわが子に求めたこと、 「親が子に求めるなんて変!」 「反対じゃん!」 って思いませんか? それにはそうなるだけの 背景があります。 アイコさんは子どもの頃から しょっちゅう怒鳴るお母さんに <怒り>で身を守っていたんです。 愛してもらえるはずの母から 怒鳴られ、否定され、批判され、 本当はすごくすごく <悲しかった> だけど悲しみが役に立たない。 優しく指摘してもらえない。 だから怒りにすり替えた。 それがパターン化した。 それがわが子にも発動した。 そんな背景があったわけです。 アイコさんの例に倣って 気持ちを誤魔化さすに このステップに取り組んでいくと / これが私の本物の気持ち! \ に気づきやすく なっていけるもの。 本物の感情に気づけるほど 自分の情緒的なニーズを 満たせるようにもなっていく。 つまり ★幸せ感アップ! ★生きやすさアップ! です。 もしあなたも わが子への怒りや 他の不快な感情に 四苦八苦しているなら、 まず自分の 『本物の感情』 を探索してみてください。 本物の感情に気づき、 「これからは本物を使う!」 と覚悟が決まったら、 それだけでも 行動は変わっていくものです。 「この行動は良くない!」 「だから変えなきゃ!」 という古いパターンは手放し、 「あのとき私は本当は 何を感じていたんだろう?」 を探索する。 ここを起点にできると 親子関係も夫婦関係も 自分との関係もどんどん 良くなっていきますよ(^-^)b