ブログサイト〔毒親卒業トレーニング〕へようこそ
タイトルの「卒業」には
①毒親(機能不全家族)の負の影響から卒業(克復)
②毒親になる不安やなってしまった苦から卒業(克復)
という2つの意味を込めています。
このサイトが生きづらさ克服と子育ての両方に役立つことを願っています。
こんにちは。カウンセリングオフィストリフォリの高澤です。
コロナウィルスの緊急事態宣言が解除されましたが、みなさんはいかがお過ごしですか?
特定警戒地域だった地元福岡も宣言が解除されました。気づけば私は巣ごもり1ヶ月オーバーで、ほとんどの時間を家で過ごしていました。そのためテレビやネットを見る機会がふだんの数倍でしたが、多くの「怒り」を見聞きする機会が増えたことで、かえってしんどい気持ちになることもしばしばでした。
強すぎる怒りへの違和感
いろんな記事を読んでいる中で、ふと目に留まったのがナインティナインの岡村さんを強く糾弾し続ける社会福祉士の方の記事です。岡村さんがおこなった言動は決して望ましくないと思いましたし、多くの方が彼の発言に嫌悪感を覚えることは十分理解できます。当時者のなかには無理解な言葉に深く傷ついた方もいるかもしれません。
ですが、その方の怒りはあまりにも激しく、場にそぐわないと感じました。怒りを越えた憎しみや恨みのようにも感じたほどです。
これが場にそぐわないと感じたか理由は、「性産業につきたくないのにそうせざるを得ない女性たちもいる」と述べているものの、ご本人は当事者でもなければ、親密な他者(たとえば家族)が当事者というわけでもいない無関係の第三者であること。
また、岡村さんの謝罪発表後も厳しく糾弾の手を緩めなかったこと。
言説だけを見れば言っておられることはもっともなのですが、それでもどうしても怒りが「過ぎる」感が尋常ではない感じを持ちました。
その最たる理由は、そもそも怒り自体が
偽物の怒り
と認識したからです。
本物の怒り
「偽物の怒り」とは、本当は怒ってないのに怒ったふりをしている、、、といった意味ではなく、本来の怒りの目的から外れたものを指します。すべての感情には目的があって、怒りの目的はと言うと
*脅威を追い払って安全を取り戻すこと
です。
自分や自分の大切な人が「今、ここ」での現実的な脅威に晒されたとき、その脅威を取り除いて安全を取り戻すためのエネルギーが怒りです。したがってこの目的から外れた怒りはすべて「偽物」ということになります。
(ということで私たちが言う「怒り」はほとんどが偽物であるという残念なお知らせになります)
たとえば、普段は心優しきか弱き母であっても、愛する子どもが目の前で誰かに危害を加えられそうになった瞬間、ふだんは出したこともない大声が勝手に出て、身体も瞬時に動いて子どもを守る、などといった状態になるものです。
これが本物の怒りです。
本物の感情は私たちを助けてくれるもの。自分や他者を苦しめるためのものではありません。
本物の感情は「つながり」に向かいますが、偽物は「分離」に向かいます。
偽物の怒り
本物の怒りは自然と場にあったものになりますが、偽物はどうしても場にそぐわないものになります。冒頭で述べた岡村さんを強く、そして徹底して糾弾した方の怒りも、やはり偽物の怒りであるとしか思えません。
ちなみに偽物の怒りの特徴のひとつに「過ぎる」がありまして、たとえばある人の怒るさまをはたで見ていて、気持ちはわかるけど「でもそこまで怒らなくても…」なんて感じる状態が「過ぎる」です。
偽物の怒りがどんなもので、その際に自分助けに必要なものが何かといったことはこちらの記事(↓)でお伝えしています。
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偽物の怒りに対処する
本物の怒りは脅威から身を守るための大切な感情です。しかし偽物は私たちをしんどくします。ここから脱却するにはこういった流れがおススメです。
①怒りに素早く気づく
②ひとまず場を離れる
・・・過ぎる、引きずる、苦しい感じがする、など嫌な感じが残っていればそれは偽物の怒り・・・
③両足をしっかり地面につけて深呼吸(意識は足の裏に集中)
④落ち着いたら偽物の怒りの正体を探索
(こちらを参照→『激怒や恨みといった「偽物の怒り」の正体』)
⑤それを解消する取り組みを探索
⑥合ったものを実践
これをつづけていくと、偽物の怒りで消耗していたエネルギーが余ってくるようになります。余ったエネルギーは「したいこと」「心地よいこと」に回せるようになります。
それができるようになると、心の平安が徐々に増えていきます。
あなたの心にもどうか平安が訪れますように。