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こんにちは。
子育て感情トレーナーの高澤です。
先日、母親が7歳のわが子を
窒息死させたというニュースを見ました。
息子大好きな私はこういう事件があるたび、
胸が張り裂けそうになります。
その子は本当は母から愛されたかったはず。
笑ってたくさん話をしたかった。
たくさん一緒に遊びたかった。
たくさんハグしてほしかった。
「生まれてきてくれてありがとう」って
言ってほしかった。
なのに逆にその人から命を奪われた。
どれほど悲しく無念だったでしょうか。
また、その家ではほかの三人の子どもも
小さいうちに不自然な死を遂げているとのこと。
報道ではその母親は
「代理ミュンヒハウゼン症候群」
ではないかという話でした。
代理ミュンヒハウゼン症候群とは
以下の定義は日本小児科学会が
開示しているPDF資料からの引用です。
(引用元のページはこちら)
子どもに病気を作り、
かいがいしく面倒をみることにより
自らの心の安定をはかる、
子どもの虐待における特殊型です。
加害者は母親が多く、
医師がその子どもに様々な検査や
治療が必要であると誤診するような、
巧妙な虚偽や症状を捏造します。
たとえばこんな流れです。
●母は健康なわが子に
死なない程度の毒物を飲ませる
↓
●子どもはひどい症状を起こす
↓
●母はその子を病院に連れていく
(あるいは自分で救急車を呼ぶ)
↓
●病院では原因不明と診断される
↓
●病気のわが子を母は非常に
甲斐甲斐しく世話をする
↓
●しかし子どもはよくならない
↓
●それでもめげることなく懸命に
ことさら甲斐甲斐しく母は世話をする
この虐待の目的とは
先の流れのなかで
わが子が本当に病気になり、
それを甲斐甲斐しくケアするだけなら
たいていの親が当てはまりますよね。
でもかの症候群では
自らわが子の健康を害する。
時には命すら危険にさらす。
それなのに自ら世話を続ける。
なぜこんなあべこべなことを
続けるのか?
それは・・・
他者から「やさしい母親」「すばらしい母親」
とねぎらい、賞賛、尊敬の言葉が続々と
寄せられるから
つまり尋常ではないレベルで
*承認欲求が満たされる
から。
子どもの命を危険にさらしてまで
自分の承認欲求を満たすための行為。
だからこそこれは
明白な虐待なのです。
これは本当に特別異常なケースか?
これまでも今回も
代理ミュンヒハウゼン症候群に
関する報道がなされるたび、
「ひどすぎる」
「人間じゃない」
「生きる価値無し」
という意見が飛び交いました。
私もそう思います。
でも、これって、
故意に子どもを危険にさらすことを除けば、
仕組み的には決して特別なケースとは
思えないんです。
たとえばあなたは
こんなケースをどう思いますか?
●毎日キャラ弁を何時間もかけて作り、
その写真をフェイスブックに挙げる母。
届いた「いいね」に何時間も返事し続ける。
そこには5時間も6時間も費やせるのに、
その子は話をじっくり聞いてもらうことも
一緒に遊んでもらうこともない。
「ママは私が要らないんだ」と思い込んだ。
●自分の課題に向き合えず、
犠牲者として嘆きつづける相談者を
担当するカウンセラー。
嘆きを聴くたびまるで金太郎あめみたいに
「あなたは悪くない」「悪いのは〇〇」
と言い続ける。
その結果そのクライエントは
自分の課題に向き合うことができず、
かえって恨みの感情で苦しんだ。
●泣こうがわめこうがお構いなしに
わが子に勉強を強要しつづけた結果、
その子は有名中学に合格。
父はそれが何よりも自慢のタネ。
しかし当のその子はうつを患った。
強度の対人恐怖も現れた。
それなのに父はわが子の病状より
学校を辞めることだけを心配している。
・
・
・
いずれもかなり手を加えていますが、
内容的には実例をもとにしています。
親の仕事は自分の面倒をみること
先の例では
母親、カウンセラー、父親のいずれも
*自分の承認欲求を満たすこと
が目的になっています。
そしてどのケースでも
結果的に相手が苦しんでいます。
いずれの例も目的に限って言えば、
代理ミュンヒハウゼン症候群と
さして違いがありません。
それを満たすための手段が
「虐待的か」
「虐待的でないか」
という違いがあるだけ。
承認欲求を満たすために人を使うのは、
自分で自分の面倒を見れていない
と言うことができます。
それは健全ではありません。
もちろん代理ミュンヒハウゼン症候群は
本格的な治療が必要でしょう。
しかし先の3つの例のようなことなら
そんな回りくどいことをせずに
★不完全な自分を受け容れる工夫
にエネルギーを注ぐ方が健康的です。
そのための方法は、、、
*マインドフルネス瞑想でも
*セルフコンパッションでも
*まなゆいエクササイズでも
他のでも何でもいいですから。
コストがかかり過ぎず
自他を傷つけず
法に触れないもので
効果があるものであれば。
特に私たち親はわが子を「分身」と
思い込む癖があるのでよりいっそう
★自分で自分の面倒を見れること
が大切です。
親の私たちが
自分で自分を愛することができれば、
他者からの評価承認に頼らずに済みます。
そうなればわが子に
まっすぐ愛を注げるようになります。
子どもを変えるのではなく、
変わるのはまず親の自分から。
子育てのスタートは
いつもここにあります。