「ひきこもり主婦」
という言葉をご存じですか?
「ひきこもり」と聞くと
20代以降の男性といった
イメージが強いのですが、
全体の3割は女性という
データがあります。
しかしそこに
⚫︎専業主婦
⚫︎家事手伝い
は含まれていません。
これまではあまり
フォーカスが当たらなかった
その人たちにようやく
近年光が当たり始めました。
何かしらの
人間関係につまづき、
他者への怯えが生まれる。
そうなると
人に会うのが怖くなる。
傷つくのが怖くなる。
最初は
「特定の誰か」
だけを避けるところから
始まっていく。
⚫︎ある人と会うのが怖い
↓
⚫︎その人を避け出す
↓
⚫︎目先の安心感が得られる
↓
↓
*その安心感が報酬になり、
徐々に避ける対象が
「特定の人」
から
「他者全体」
へと広がっていく
これが
「ひきこもったきっかけ」と
「ひきこもっている理由」が
全くの別物である理由です。
子育て中の母親が
この仕組みに巻き込まれた時、
さらなる悪循環が訪れます。
ひきこもりを続けていると、、、
⚫︎気軽に外出する
⚫︎ママ友と会って話す
⚫︎子どもを公園や居場所に連れていく
⚫︎子育てのことを人に相談する
などといった周りの母親たちが
気軽にやっている(ように見える)
ことができなくなっていく。
するとどうなっていくか。
自己批判と恥感情
という苦しいものに苛まれます。
「私はダメな母親」
「母親失格」
「いなくなった方がいい」
・
・
・
「こんなお母さんでごめんね…」
こうなると母としての
自尊心はズタズタです。
自尊心が下がれば下がるほど
人と会うのがますます
困難になっていきます。
なぜなら
「きっと嫌われる」
「馬鹿にされる」
「傷つけられる」
「仲間に入れてもらえない」
「ひとりぼっちになる」
などといった考えを
事実のように鵜呑みにし、
恐怖心が増してしまうから。
まさに
*生きづらい
状態です。
それだけでなく、
その環境で暮らす子どもも
嫌でも影響を受けるんです。
だって、
子どもにとって安全基地の
役割であるはずの自分の親が、
・不安定で
・自己否定的で
・自分に「ごめんね」なんて言ってくる
それで子どもが
「安心して暮らす」
なんてできるはずがありません。
そのままでは親も苦しい。
子も苦しい。
あまりにつらい悪循環です。
ひきこもり主婦の方たちが
この逆境から抜け出して
回復していくにはどうすればいい?
回復ルートに乗る王道は
こういったものです。
⚫︎人に助けを求める
⚫︎自分の痛みを理解してくれる
支援者とつながる
⚫︎同じ痛みを抱える仲間と出会う
(自助グループのこと)
⚫︎自分の「ダメなところ」ではなく
「良いところ」に目を向ける
etc.
支援機関につながると
こういった資源を得ることが
できると思います。
親がこういった資源を
活用しながら回復していけば、
最も助かるのは「子ども」です。
だって、
「親の問題」
を抱えずに済み、
ようやく
「子どもの自分」
で生きていけるようになるから。
回復の第一歩として、
上述の資源を活用してほしい。
そう願っています。
但し、ここで絶対的に
間違ってはいけないことがあります。
人の中で傷つき、
人を避けるようになった人は、
ある特徴(課題)を抱えています。
それを抱えたままだと、
支援者や自助グループに
つながることも避けてしまいます。
その課題とは
↓
↓
↓
*前提の誤り
ひきこもり当事者の声を
これまでに聞いてきて、
ほぼ全員に共通する
前提の誤りを示す訴えが、、、
・
・
・
/
二度と傷つきたくない!
\
これは『前提』が
「傷つかないこと」
に据えられた訴えです。
そりゃ誰だって
傷つきたくないですよね。
私もめっちゃ嫌ですもの。
だけど人の中で生きている以上、
傷つきは決して避けられません。
なぜなら
相手には相手の事情があるし、
感情があるし、価値観もある。
自分と同様、
未解決の課題もある。
だから他者が自分が望むように
振る舞ってくれないのは実は
ごくごく自然なこと。
それが人間です。
したがって、
多くの人は目を逸らしていますが、
私たちも気づかないうちに人を
どこかで傷つけているものです。
つまり人の中で生きていれば
*傷つけられることもある
*傷つけることもある
のは避け難いこの世界の真実
であるということ。
「これは無くせないこと、
自力ではどうにもできないこと。
そういうことなんだな」
と諦めること。
「諦める」とは
★事実を事実として受け入れること
実はこれこそが
回復の起点になります。
でもこんな話をすると
大抵の人がのたうち回ります(汗)
「それだと救いがないよ~」
「諦めきれない!!」
みたいに。
でもちょっと待ってください。
この世界には度々人の中で、、、
●傷ついたり
●傷つけられたり
●逆に人を傷つけたり
しながらも幸せに生きている人は
たくさん存在しています。
ではこの人たちは
一体何が違うんでしょうか?
それが、、、
・
・
・
★味方(仲間)がいる!
味方さえいれば
傷つきが起こっても
そこで癒しが得られます。
癒しが得られれば
パワーが回復します。
パワーが回復すれば
また人の中で胸を張って
生きていくことができます。
・
・
・
結局のところ、
他人はあなたの期待に応える
ために存在しているわけではない。
それと同様に
あなたも他人の期待に応える
ために存在しているわけではない。
その
「思い通りにならない他者」
とどう関係を育てていくか。
生きやすさは
ここ一点にかかっています。
ここまでをまとめると、、、
⚫︎人の中で生きている以上
傷つきは避けられない
↓
⚫︎だからといって
人を避け出すと行き詰まる
↓
⚫︎選択を
「傷つかない」から
「傷を癒す」に変えていく
↓
⚫︎だからこそ
味方になってくれる人と
つながる必要がある
・
*但しそれを見つけるのは
自分自身の仕事!
人任せは依存の生き方!
↓
⚫︎味方との関係の中で
“癒し“に取り組んでいく
↓
⚫︎癒しが起こる
↓
⚫︎自尊感情が回復する
↓
⚫︎人の中に戻っていける
↓
⚫︎親としても安定する
↓
★子どもの安全基地になれる
↓
↓
↓
/
わが子が自分らしく
子どもらしく生きていける!
\
子どもに「ごめんね」と
言うくらいなら、
胸を張って「ありがとう!」と
言える親になっていきませんか?
さいごに。
ひきこもりは
「孤立の病」
と呼ばれています。
つらいから
ひきこもったけれど、
自ら選んだ「孤立」が
自分を追い詰めてしまった。
だから
「孤立の病」
なのです。
人を避けて
傷つかない生き方から、
傷ついても
仲間の中で癒しを得る生き方へ。
ひきこもり主婦で
あろうとなかろうと、
回復の鍵はそこにあります。