DV”加害者”の回復事例から学ぶ子育て | 子育て感情セラピー|カウンセリングオフィストリフォリ
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DV”加害者”の回復事例から学ぶ子育て

DV”加害者”の回復事例から学ぶ子育て

 

今日もブログにお越しくださって
ありがとうございます。



自称、子どもの心の代弁者!

子どもたちの笑顔と幸せを願う
子育て感情セラピストの高澤です。 




一昨日のこと、
DV加害者の自助グループの
記事を読みました。




DVなんて赤の他人からすれば、
「なんでひどいことするの?」
なんて思いますよね。




だけど、当の本人たちには
自分の言動には
*正当性がある!
と信じて疑ってないんです。




以下はその記事からの抜粋です。

  ↓
  ↓
  ↓

=================
(DV加害者のセリフ)

「妻は仕事ができない女だった。
俺はその女を拾って結婚し、
会社で汗水たらして働いて
給料を得て食わせてやっている。

そんな女が家計簿を作れと
言っても作らないので、
ちゃんと正すために説教をした。

たしかに大声は出したが、
あいつが全然言うことを聞かないからだ。

それなのに、
あろうことか女は
それをDVだと言いだし、
実家へ帰って行った。

悪いのは女の方だ」


・・・


ここで、男性が使っている

「仕事ができない女」
「俺は拾って食わせてやった」
「稼いでいるのは俺だ」
「俺は欠点を正しただけ」

という言葉は、
自分本位の高慢な言葉だ。



それを都合よくつみ上げたことで、
ゆがんだ世界観ができ上ってしまっているのだ。

(抜粋、ここまで)
=================



読んでみた感想はいかがですか?




被害者側からすれば
「何言ってんだコイツ!」
レベルの言葉だらけです。




また、これも記事にありましたが、
DVをしてしまう正当性として

「発達障害」
「子ども時代のトラウマ」

も理由として使われるとのこと。




「私がパートナーに
暴力を振るうのは、
発達障害/トラウマのせいです」

といった感じです。




このように
何かしらの結末(ここではDV)を
「◯◯が原因だ!」
とみなすことを「原因帰属」と言います。




人は
「これが原因だ!」
と見なすとそう信じてしまうんです。

ただの仮説に過ぎないのに。




たとえば、、、

「妻をカッとして殴ったのは、
あいつが俺の話を無視したから」

「子どもが不登校になったのは、
夫が子育てに協力しなかったから」

「子どもを大声で怒鳴ったのは、
私の話を聞こうとしなかったから」

「あの会社を辞めたのは、
上司が私を適切に評価しなかったから」




これらはいずれも

/
原因は他者!
\

という共通項があります。




望ましくない結末の原因を
他者に帰属してしまうほどに
相手への『怒り』が湧くもの。




つまり怒りの課題に悩む方は、
多くが原因帰属の対象が
ーーーーーーー
⚫︎相手(他者)
ーーーーーーー
になっているということです。




DVなんて典型ですね。


「理由はどうあれ、
暴力という『行動』は
自分の課題です」

と思っている人が
DVを続けるなんてないですから。




これって子育ても同じで、

「私が怒鳴った(叩いた)のは、
あの子が◯◯した(言った)から」

とわが子に原因帰属する方ほど
怒りに駆られることが多いんです。




こんな風に失敗や過ちの原因を
『環境(自分以外)』
^^^^^^^^^^^^^^^
に帰属させることを
原因帰属バイアスと呼びます。




バイアスとは簡単に言えば
⚫︎考え方の歪み・偏り
のこと。




思考の偏りに基づく行動が
良い結末をもたらすなんて
どう頑張ってもあり得ません。。。




では記事の男性は
どんなプロセスで回復したのか?




記事にはこんなことも
掲載されていました。

  ↓↓↓

「妻を大声で叱り、
時に手を上げることは、
父親の権威を示し、
同時に子供を教育することにもなる」

と信じて疑わなかった男性が、

『面前DV』
という言葉を知ったことで、

子どもへの影響が精神面だけでなく、
脳機能にも実害を被り、
その後の人生に悪影響を被ることを理解した、
とのこと。




つまり、この男性の視点が、、、

⚫︎原因:面前DVという自分の行為
 ↓
 ↓
⚫︎結果:わが子の脳を損傷

に変化した、ということです。




ここに至ってようやく
『これは私の課題です!』
に方向転換なさったわけです。




実はですね、
お恥ずかしい話なんですが、

10代の頃に付き合っていた
女性に手を挙げたことが
私にも何度かあります。




この事例の方と同様で、
当時は「相手が悪い!」と
本気で思い込んでいました。




そして回復も
この方と同じ流れで、

「自分は悪くない!」
という否認が解け、

「これは俺の課題なんだ!」
と直視できてからは、

今日の今日まで
パートナーへのDVは皆無です。




そんなひどい生き方を
していた自分だからこそ、

「相手のせい」ではなく
「自分を育てなおす」を
ずっと大事にしている気がします。




話を戻しますね。




DVの原因帰属の件、
これまた子育ても同じで、

「私が怒鳴る・叩くのは、
あの子が◯◯だから!」

とやっているうちは
かつてのDV男性と同じで
自分に目を向けることがありません。




本気で本当に
子育てをより良くしたいなら、
徹底して自分に目を向けるしか
ないんですよね、しんどいけど。




とは言えそれは
「自分を加害者と認定しろ!」
ということではないですよ。




子どものことではなく、
自分自身の未解決の

・感情調整の困難さ
・対人距離の歪さ
・自己肯定感の問題

に“徹底的に“
目を向けましょう!
という意味です。




ただ、それを伝えてとて
原因帰属バイアス状態から
「これは私の課題」
に方向転換するのは非常に難しい。




だからこそ
セミナーなどでは
敢えてこんなことをお伝えします。

 ↓
 ↓
 ↓


事例のごとく
子どもの前で夫(妻)が妻(夫)に
暴言や暴力をふるえば
『面前DV』
という言葉が該当しましたね。




では
「夫(妻)が妻(夫)に」が
「親が子に」に変わると
何と呼ぶでしょうか。




そこに当てはまる言葉が
『マルトリートメント』
です。




日本語では
「不適切養育」という言葉が
あてがわれています。




下記の記述は
日本小児科学会の
「マルトリートメント症候群の長期予後」
という文章から抜粋したものです。



*注記*

⚫︎精神的な不調が強く不安定
⚫︎子育てを本気でより良く!をまだ考えられない

に該当する方は下記を読まないことを
強くお勧めします。



================

幼少時期に安心して生活することができず、
いつも不安や恐怖に脅え、
自分を大切な存在であると感じることができずに育って
しまったことで自己尊重感が築けず、
対人関係の築き方にも障害を来たしてしまいがちです。


そのため、
何とか青年期・成人期まで生きてきたとしても、
抑うつに陥りやすかったり、
ささいなことで不安を強めたり、
無気力や自己嫌悪から自傷、
自殺企図などを示す場合があります。


かつての外傷体験の影響を心身に色濃く残し、
不眠や悪夢、パニック発作、解離性障害や身体化障害、
独特の対人関係の問題、薬物・アルコール依存等の嗜癖行動等の
情緒的、行動的問題を抱えていることは少なくありません。 

================



小児科学会では
こう述べているとは言え、

マルトリートメントがあると
必ずそうなるよ、
ってことではありません。




マルトリートメントが
存在する環境で育ったとしても、

素因である程度跳ね返せたり、
その後の人間関係で回復したり
なんてこともよくあるものです。




したがって
子育てだけで子どもの未来が
決まるわけではありません。




ありませんが、
マルトリートメントが
上記のような害を子どもに
もたらすリスクがあることも
また否定できません。




子育てには
いろんな困難がつきものです。

理想的な子育てなんて
夢のまた夢なことが大半です。

現実に追われて
にっちもさっちも…にもなるものです。




でも、それでも、
立ち止まってありありと
想像してみてほしいんです。




「私が子どもにしていることを
同じ年の時に自分も親からされたら、
どんな気持ちになるだろう?
どんな思いをするだろう?」

って。




それで子どもたちの思いを
1ミリでも感じ取ってもらえると
いいなって思っています。


  ・
  ・
  ・


とまあ、いろいろ書きましたが、
今日、この記事を挙げるのは
怖くてたまりませんでした。




「ショック受ける親御さんいるよね」
「かえって勇気を挫いちゃうかも」
なんて心配がたくさん。



だけど、
今やっていることの影響が
長きに渡って子どもに
及ぶことを知っている以上、

マルトリートメントの中で
幼少期を生き抜いてきた人たちが
抱えている苦難を見てきた以上、

子どもたちに変わって
伝える責任があると思ったんです。




怖いのに敢えて書いたのは、
親としてのかかわりが
タイムラグを経て子どもに与える
負の影響を知ってほしかったから。




もしわが子を

・たびたび
・一貫性なく
・過剰な表現で

怒鳴ったり、手を挙げたり、
あるいは人格否定的な発言を
しているなら、

「これはマルトリートメント」

という言葉を思い出してほしい。




その言葉を起点にして、
「私の課題は何だろう?」
に軌道修正してほしい。




そんな思いから
今回の内容をお届けしました。




でもやっぱり怖いから
この記事を挙げるの避けたかったけど、

うちの会員さんたちも
逃げたい恐れや恥を突破するのを
頑張っているんですよね。




なので私が
逃げるわけにもいきません 汗




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あー、でもやっぱり
怖いものは怖いもんですね。。。



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