解決策があっても生きづらさが解決しない理由。解決策”以前”に必要なこと | 子育て感情セラピー|カウンセリングオフィストリフォリ
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解決策があっても生きづらさが解決しない理由。解決策”以前”に必要なこと

解決策があっても生きづらさが解決しない理由。解決策”以前”に必要なこと

解決策があっても生きづらさが解決しない理由。解決策”以前”に必要なこと

【記事を書いた人】
カウンセリングオフィス トリフォリ 高澤信也
福岡で子育てと生きづらさ克服をお手伝いしています。
公認心理師。

 

解決に一番必要なものは解決策・・・?

人は問題や悩みを抱えたとき、

まず最初に解決策を探します。

 

 

現代はネット社会ですから

有益な情報がいくらでも手に入ります。

 

 

カウンセリングやセラピーといった

支援を使えばより有益な情報も得られます。

 

 

それなのになぜか悩みが尽きない人は多々。

 

 

その理由は

*解決策だけでは悩みは解決しない

からなのです。

 

 

そこで今回は

「解決策があっても解決しない理由」

を創作事例をもとにお届けします。

 

 

 

欲しいものは「一発逆転の奇跡」

たとえばこれはヤスシさん(仮名)の事例です。

 

・人といるとすごく緊張する

・そのせいで頭がうまくまわらない

・家に帰ったときには身も心もへとへと

・最近は外に出ることも億劫(でも独り家にいても楽しくない)

・なんとか解決したいけど方法がわからない

 

 

この訴えを字面通りに受け取れば、

・身体の緊張を緩めるエクササイズ

・交感神経の覚醒を鎮めるエクササイズ

・自滅的思考を手離すエクササイズ

などを一緒に練習して日々実行してもらうでしょう。

 

 

私もこれらのエクササイズを続けてきて、

シンプルだけど効果抜群なのは体感済みです。

 

 

しかしヤスシさんはどれも1~2回やっては

「効果がない」

とやめてしまいました。

 

 

そしてまたこう言います。

「何かほかにいい方法はないですか?」

 

 

でもここで次の方法を提供しても

また同じことが繰り返されます。

 

 

したがってこれは解決策の問題では

ないことは半ば明白ですね。

 

 

この件について話し合って分かったことは、

ヤスシさんがほしかったものは「解決策」ではなく

一発逆転で全クリアできる「奇跡」でした。

 

 

しかし残念ながらそんな方法はありません。

 

 

ここで

*変えられるもの

*変えられないもの

の二者を見極めることができれば、

奇跡への渇望を手離しながら

既にある解決策に取り組むことができます。

 

 

それに地道に取り組んでいけば

おのずとほしい結果はついてくるものです。

 

 

したがってこのケースに必要な”解決以前”

●奇跡を求める欲を手離すこと

と言えます。

 

 

 

欲しいものは「親代わりの依存先」

つづいてヒロコさん(仮名)の事例です。

 

・人から嫌われるのがすごく怖い

・どうしても相手の顔色をうかがってしまう

・「拒絶されるんじゃないか?」「そっぽ向かれたらどうしよう…」

毎日そんなことばかり考えて不安でたまらない

・嫌われたくないからつい「いい子」を演じてしまう

・生き方を変えたいけどやり方(解決策)がわからない

 

 

この訴えも字面通りに受け取れば

・想像と事実を見分ける練習

・自分に慈悲的にかかわる練習

・自分自身と対話する練習

に一緒に取り組んで日々実践してもらうでしょう。

 

 

しかしヒロコさんは実践しても一回、

なかにはまったく取り組まないことも

よくありました。

 

 

これらの策も上記と同じく

練習して身に着ければとてもパワフルです。

 

 

しかも対症療法ではないので

一生使えるセルフケアばかりです。

 

 

ということでこのケースも

解決策の問題ではなかったのです。

 

 

この件について話し合ってわかったことは、

ヒロコさんが欲しかったものは「解決策」ではなく

過保護な親的に「あれこれ世話を焼いてくれる人」

でした。

 

 

目的が「世話を焼いてもらう」である以上、

セルフケアを身に着けることは目的に反します。

 

 

解決策があっても「しない」ことこそ

この目的を達成できる手段なのですから。

 

 

したがってこのケースに必要な”解決以前”

●自分と向き合うこと

そして

●自律的になること(「自分のことは自分で」)

と言えます。

 

 

 

解決努力が行き詰まる理由

問題解決に向けて取り組んでいるのに

なぜか行き詰まってしまう・・・。

 

 

そういうときはたいてい

*目的地がズレている

ことがほとんどです。

 

 

先述のヤスシさんは

「奇跡発見」という目的あったからこそ

提案した「ふつうの解決策」を”しない”

という選択をしていました。

 

 

ヒロコさんは

「親代わりの依存先をつくる」という目的を

達成するために、「自分でケアできる策」を

”しない”という選択をしていました。

 

 

したがってどちらも

「やる気がないから」しなかったのではなく、

「自分の目的に向かって一直線」にブレなく

動いていたということになります。

 

 

アドラー心理学では

人は自分の目的に向かって一直線に動く生き物と

言われています。

 

 

しかしこの目的自体が時に

達成不可能であったり

苦の悪化という副作用をもたらしたり

するのです。

 

 

その目的地のズレが結果的に解決を妨げ、

苦しみを長引かせてしまうのです。

 

 

 

行き詰まりを招くゴールあるある

もしあなたが何かの解決に向けて

取り組んでいるのにうまくいかない…。

 

 

そんなときは解決策探しを脇に置いて、

自分が何をゴール(目的地)にしているか

見つめてみませんか?

 

 

参考までに

行き詰まりを招くゴールあるある

をいくつかご紹介します。

 

●不安を感じなくなりたい

(感情は無くならない)

 

●誰からも嫌われたくない/好かれたい

(好き嫌いは他者の感情。コントロールできない)

 

●自分の気持ちを同じようにわかってほしい

(感じ方も価値観も人それぞれ。「違う」がデフォルト)

 

●言うとおりにしてほしい

(そもそも他者は思い通りにならない)

 

●絶対に傷つきたくない

(体験をゼロにはできない(しかし自分に慈悲をかけることはできる))

 

切ないかもしれませんが、必ずしも

「欲しい」=「ゴール」

とできるわけではないのです。

 

 

 

機能するゴールとは

先のゴールには共通点があります。

 

それは「達成不可能」

つまり「変えられないもの」

 

 

したがってたどり着きたいゴールは

*達成可能(現実的)

という点は外したくないところです。

 

 

さらにそこに

*具体的で

*あなたを幸せに近づけるもの

があればなお機能的でいいですね。

 

 

そんなゴールが見つかったらまずは

★今日の自分にできる小さな一歩

だけやってみるといいかもしれません。

 

 

目的は大きくてOK!

但し歩みの一歩は小さすぎるくらいでOK!

 

 

その積み重ねによって

あなたが幸せに近づくことを願っています!

 

 

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