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アダルトチルドレン(AC)専門の心理カウンセラー高澤信也 公式サイト

「攻撃される気がして怖い」:怒りを向けられる恐怖を和らげるヒント

「攻撃される気がして怖い」:怒りを向けられる恐怖を和らげるヒント

 

毒親卒業トレーニング管理人兼アダルトチャイルド支援カウンセラーの高澤です。

 

「人の悩みはすべて対人関係の悩みである」

かの有名なアルフレッド・アドラー先生はこうおっしゃったそうです。

 

確かに、一見人間関係と関係のないような悩みであっても、掘り下げていくと大抵は「人間」が絡んでいることがほとんどでした。

 

ところであなたは人間関係においてこんなことないですか?

 

⚫︎したいことがあって、それをしても問題ないのに、なぜか抑え込んでそれをしない

⚫︎したくないことがあって、それをしなくても問題ないのに、なぜか無理してそれをしてしまう

 

前者だと例えば
「◯◯してほしい」と相手にリクエストしたいのに、しない。

 

後者であれば例えば
嫌なこと言われて我慢したくないのに、ノーを我慢して平気なフリ。

 

こういった「本音と反対」の生き方を続けていれば、クタクタになるのは自然な結末と言えます。

親との距離=他者との距離

人は赤ちゃんとして生まれ、その後しばらくは養育者(主に母親)と密着した関係で生きていくことになります。

 

それが成長するに従って、徐々に親との距離感を変えていく必要が出てきます。

 

子どもは親との関係の中でトライアンドエラーを繰り返し、“ほどよい距離感“を体得していきます。言ってみれば自立の練習ですね。

 

そしてその
「親との距離感」が他者との距離感の雛形(土台)
になっていきます。

 

この親子間の相互交流の中で行われる「対人距離感トレーニング」を通じて、私たちは考え方も感じ方も行動の仕方も異なる他者という存在と共にいても、“ほどほどにいい感じ“でいられる距離がわかるようになります。

 

自分と他者には距離があり、そこには二者を分ける国境みたいな境目があります。

 

境目にあるその境界線を

バウンダリー(自他境界)

と呼びます。

 

健全な親とのやり取りを通じて、子どもは「安心・安全」を感じることができるバウンダリーを自分で築くことができるようになるのです。

 

 

バウンダリーが機能不全になると

したがって親が適切なバウンダリーを築くことができないと、子どもも他者との間に適切なバウンダリーを築くことができません。

 

人との距離感の雛形がうまく機能しない以上、それ以降人生で出会う他者との距離感もまたうまくいかなくなってしまいます。

 

子ども時代に健康的なバウンダリーが身につかず、壁を作って生き延びてきた人たちの中には、相手を警戒する、容易に人に近づかない、望みあっても訴えない、端から人を避ける、相手との間に「心の壁」を作る…といったこと生き方がそのまま残っていることが少なくありません。

 

これは言わば人といるだけで「闘うか逃げるか」モードで生きている状態ですから、それはそれは辛い状態。生きづらくなるのも当然と言えます。

(ちなみに私はずっとこれでした 涙)

 

(※反対に相手と密着するという戦術もありますが、それは別の機会にお伝えします)

 

 

壁のようなバウンダリーを築くようになった理由

人間が最も“いい感じ“を感じるのは

*安全が確保されている

*素の自分を受け入れてもらえる

そんな「居場所」です。

 

そこにはいつだって “仲間“が存在します。

 

それからすると、壁を作るという生き方はまるで正反対。

この苦しい距離感はいったい何によってもたらされたのでしょうか。

 

そこに大きな影響を与えたと思われるものは

怒りを向けられる恐怖

が根付くに至った体験。

 

たとえば暴言、暴力(目撃含む)、存在や人格の否定・批判…。

怒りを伴った攻撃を度々受けた(あるいは目撃した)子どもは、身体や生命、あるいは自己存在が脅かされていると感じます。

 

そのままでは生きていけませんから、その環境に適応して生き延びるために、普段から警戒し、息を潜め、身体を固め、距離を取り…などといった壁を作る対処法を編み出します。

 

これは生命、身体、存在への脅威を防ぐための大切な戦術です。

 

しかしこの戦術を家以外にまで適用すると、脅威ではない他者にも警戒を解くことが難しくなるため、本来なら安全基地としてつながれる人とのつながりが得られません。

 

このままでは生きづらさが増すばかりです。

 

 

適切なバウンダリーを築く

親子間で適切なバウンダリーを築くことができなかったことにより、他者とのバウンダリーも適切に築けなくなってしまった。

これはAC(毒親育ち)が抱えるメインテーマの一つです。

 

これは子ども時代の名残としての生きづらさですが、今から育て直すことができるものです。

 

バウンダリーを適切に築ける(正確には場に合った柔らかい線を描ける)ことができれば、人間関係の問題の多くは改善していくでしょう。

 

ではどうすればその柔らかい線を描けるようになるか?

実はたった一つのことを練習していくことで、適切なバウンダリーに気づけるようになります。

 

それは

★身体の訴えに耳を傾ける

 

身体の反応に気づいていくことによって適切なバウンダリーを築けるようになります。

 

例えば、周りからは“いい人“と言われている同僚が自分の方に近づいてきたとします。その人からはこれまで直接的に危害を加えられたこともありません。

 

自分も“頭(思考)“では「いい人」と思っているはずなのに、なぜか近づかれると息苦しくなる、肩がひどく力む、背筋がゾワっとする、などといった体験をしたことはないでしょうか。

 

それはまさに「今、ここ」に

*自分と相手を分ける境界線(バウンダリー)があるというサイン

 

それ以上の接近(物理的にも心理的にも)は自分にとっては近すぎるという警告です。

 

それなのに頭(思考)で「嫌がっちゃダメ!」などと言い聞かせ、無理に相手を領域内に入れてしまうととても苦しくなってしまいます。

 

 

頼りになるのは身体の感覚

私たちは頭(思考)で人間関係の距離を測りがちですが、実は「今、ここ」に線を緩やかに引くポイントがあるよ!ということを教えてくれるのは頭ではなく身体なのです。

 

幼少期に「怒りを向けられる恐怖」を感じる環境で育ち、壁を作ることで生きてきたとしても、頭で距離を判断するというやり方から

*身体の声に耳を傾ける

*身体が「ノー」と言ったらそこに緩やかな境界線を引く(無理して近づかない)

にシフトできれば今より肩の力を抜きやすくなります。

 

但し、特定の他者ではなく、ほとんどの他者と距離が遠い場合は、バウンダリーを築くことも大切ですが、自分の内側に安心安全をインストールしていくことも同様に大切です。(これは第三者の手が必要になると思います)

 

 

最後に

人間関係がうまくいかない、人付き合いに困難を感じやすい、素の自分で人と接することが難しい、人と深く繋がることができない…。

 

いずれも健康的なバウンダリーを緩やかに軽やかに引けるようになることで解決することができます。

 

その最初の一歩が

*身体の声に耳を傾けること

 

バウンダリーは人間関係をほどよくしてくれるコアです。

まずは身体を観察し、漠然と身体が感じる「嫌な感じ」に気づけるようになるだけで十分ですよ。

 

あなたの健闘を祈ります!

 

 

 

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