これは相談終結目前のケイコさん(仮)が
最初に相談にみえたときの訴えです。
「素直でかわいかったあの子が、
最近ではちょっと何かを言っただけで
いちいち反抗してくるんです」
「ふて腐れた態度も
反抗的な物言いも良くないよ!と
いくら言っても言うことききません」
「どうかしちゃったんでしょうか?
どうすればいいでしょうか?」
親が子に口を酸っぱくして言うものって、
たいていは子どもの人生にとって「大切」と
思うものがほとんどだと思います。
それなのに子どもは聞いてくれない。
なんとも悩ましいところですね。
ちなみに思春期の入り口に立った
わが子は現在反抗期全開です。
こちらの言葉を聞いていないことをいさめると、
「俺、いま、反抗期やけん!しょうがないやん!」
なんて不思議な反論をのたまってきます。
それもまたかわゆいと思ってしまう
親ばかではありますが( ̄▽ ̄)
ではこの
*親の言うことを聞いてくれない悩み
の原因はどこにあるのでしょうか?
実はこれ、
子どもとは何の関係もないですよ!
と言うと驚かれるでしょうか。
でも実際はそうなんです。
私たち親の多くが
根本的な勘違いをしています。
それは
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★そもそも子どもは親の思う通りにはならない
私たちは
「こうなるのが当然」と思っているものが
「思い通りにならない」ときに腹を立てます。
自動販売機にお金を入れて
飲み物が出てこなかったら腹が立ちませんか?
職場で後輩に挨拶したのに
返事がなかったらどうでしょうか?
それと同じで、
「子どもは親の言うことを聞くのが当然」
という期待が強ければ強いほど、
言うことをきかない子どもに腹が立つのです。
だけど、時を重ね、他者と触れ合い、
いろんな体験を経て成長するごとに
子どもは自分なりの感じ方、考え方、
振舞い方、価値観を身に着けていきます。
そしてどんどん
思い通りにならなくなっていくわけです。
でもこれが大切な成長のプロセス。
自立に向けて「自分」という存在を
育んでいっているわけですから。
逆に言えば、ずっと親の期待に
応え続けている子どものほうが
何百倍も心配です。
幼少期よりそんな生き方をしてきた結果、
大人になって生きづらくなった方々、
つまりアダルトチルドレン当事者を
私は長年支援してきました。
たからこそ
子どもが自分を表現できること
の大切さを身をもって痛感しています。
「だったら親は何も言ってはいけない?」
いえいえ、そんなことはありません。
100%子どもの思い通りにさせてしまえば
それこそ大変なことになりますから。
ですが、たとえわが子であっても
*相手を自在にコントロールできない
という原理原則に変わりはありません。
「そもそもわが子であっても
思い通りにはならない」
子どもに大切な何かを伝えるとき、
ここからスタートする必要があるのです。
言うは易く行うは難し、、、
ではありますが。
かく言う私も修行の真っただ中。
失敗するたびに息子に謝ってやりなおす。
それの繰り返しです。
もしあなたにも
「子どもは親の言うことを聞くのが当然」
「親が子をコントロールするのは当たり前」
なんて思いがあるのなら、
ちょっとだけ問い直してみませんか?
●「なぜそれが正しいと言えるのか?」
●「そうとは言い切れない理由はないか?」
●「その前提によって親子関係は良くなっているか?」
●「その前提はわが子の自立心を育ててくれるか?」
わが子がちびっこの頃までは
親の言うことはたいてい聞いてくれます。
でもそれは徐々に変化していくものです。
そうなってくると、
私たち親にできることは
伝えるまで。
園児から小学生へ。
小学生から中学生へ。
中学生から高校生へ。
成長のプロセスにしたがって、
物事の判断、選択、意思決定、行動・・・
というプロセスを子どもたちは”自力で”
踏んでいけるようにならねばなりません。
愛するわが子が思い通りにならないのは
とても心配なことではありますが、
自我がある程度現れてきた後には
「親にできることは伝えるまで」と悟る。
難しいですが
チャレンジする価値はあると思います。
その難しい課題をそこそこクリアできれば、
その先では子どもたちは
「自分には力がある」
「人は信頼できる」
と信じられるようになります。
子どもたちはその先でさらに
*自立的な生き方
*人と助け合う姿勢
を骨太レベルで得ることもできるでしょう。
ここまでくれば親も一安心ですね。
同じことに悩む仲間たちと一緒に
この「親の課題」に取り組める場所を
いまつくっているところです。
場ができたらあなたもぜひどうぞ^^