こんにちは。高澤です。
カウンセリングの訴えとして
「人から嫌われたくない!」
ことに悩んでいる方はとっても多いです。
私たちは哺乳類ですから、
*群れから排斥されること
が死に直結することを
本能的に知っています。
「周りから嫌われること」
イコール
「群れからの排斥」
だからしんどくて当然なのです。
目次
「嫌われ」を引き寄せるもの
とはいえ「嫌われたくない!」気持ちが
ほどほどならさして影響ないのですが、
人一倍この気持ちが強い人は結構多い。
そのままにはしておけなくて
「絶対に嫌われないように!」
「ほんの少しでも好かれるように!」
と躍起になるのもうなずけます。
だがしかし!実はここにこそ
苦しみの悪循環の大元があるんです!
それは何か?
それが、、、
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:
:
「嫌われないための努力」が
最も“嫌われる“を引き寄せる
つまり、解決のための努力が
苦しみを持続させるというわけです。
「嫌われたくない」の心臓部
この努力は嫌われたくない気持ちの
過剰さゆえとも言えるのでしょうが、
実はそこには
自己憐憫
というどえらいものが絡んでいることが大半です。
自己憐憫とは
・自分のダメさ
・弱さ
・悲運
・苦境
・不幸
・健気な努力が報われないこと
などを“嘆き憐れむ“こと。
あなたの周りにもいませんか?
あるいはあなた自身がなっていませんか?
「私がダメだからしょうがない」
「私がもっとまともだったら」
「なんで自分はこんなにダメなんだろう」
「私なんて、私なんて…」(涙)
このように
●自分を憐れみ
●それを嘆く
が自己憐憫です。
別名その1は
「悲劇のヒロイン」
別名その2
「エナジーバンパイア」(汗)
そしてこれこそが次の悪循環を
維持・強化し続ける元凶です。
「嫌われ」の悪循環
【悪循環スタート】
「絶対に!絶対に!嫌われたくない!」
↓
嫌われない努力に日々尽力するが、
願うほどには周りは好意をくれない
↓
「私、やっぱり、嫌われてる…」
という不安がむくむく湧いてきて、
よりいっそう嫌われないよう頑張る
↓
だけどやっぱり願うほどには
周りは自分を好いてはくれない
↓
「なんてみじめ…」
「なんてダメなわたし…」
と自己憐憫を起動させる
↓
その嘆きを訴えられたある親切な人が、
その嘆きに耳を傾け、なだめてあげる
↓
すると自己憐憫が成功体験として
インプットされる
↓
↓
以降は
「嫌われたくない!」
「愛されたい!」
が強まるたびに自分なだめの
戦術として自己憐憫を起動させる
↓
聞き手も最初こそ共感できたが、
嘆きを聞かされることが増えるにつれ、
少しずつその人が気持ち的に嫌になり、
徐々に心理的に距離を置くようになる
↓
その距離感にショックを受け、、、
「なんでわかってくれないの!」
と“被害者意識“を強める
+
被害者意識は攻撃性は帯び、
「わかってくれない相手」に
明に暗に怒りが向けられる
(あるいはその人の「悪さ」を
また別の人に訴える)
↓
それを向けられた相手。
その人への怒りを聞かされた人。
嘆き+攻撃性を目にしてきた周り。
・
いずれもがその人のことが嫌になり、
いっそう心理的に距離を置く
=
本当に嫌われていく
(とは言え周りはフツーな態度で接するので、
本人だけがなかなか気づけません…)
↓
↓
↓
スタートに戻ってループ…
この自己憐憫の悪循環から
抜け出せない人のことを
心理学者の加藤諦三さんは
*みじめ依存症
と名付けました。
先の悪循環には
出口がありませんよね。
断ち切らなければ
この苦しみは癒えません。
悪循環を断ち切る
ではこの悪循環、
どうやれば断ち切れるでしょうか?
以下は悪循環を断ち切るための提案です。
まずは、、、
↓
【1】自分をなだめるために
自己憐憫を“使っている“ことに気づく。
もっと言えば受け容れる。
気づかなければ、そしてその憐憫が
「自分にある!」と認めなければ、
変えたくても変えようがないのですよ。
ここで
「自分は違う!」
と否認したくなるかもしれません。
でもここで否認してしまえば、
残念ながら変化は起こらないのですよ。
それが受容できたら次は、、、
↓
【2】自己憐憫によって周りに与えてきた
ネガティブな影響(=害)を棚卸する
例えば
・嘆きを聞かされてきた人の心労
・怒りを向けられた人の傷つき
・その人への悪口を聞かされた人の心痛
etc.
とても苦しい作業ですが、
周りに与えた“痛み“を直視して初めて
自分の心にも“痛み“が湧いてきます。
そしてその“痛み“こそが
変化の起爆剤になるんです。
そもそも自己憐憫の目的は
「自分の心の痛みを避けるため」
それが周りに痛みを転嫁してしまった。
それが「嫌われる」を引き寄せた。
だからこそ痛みを避けずに
“向き合う“ことによって変化を、
もっと言えば成長を手に入れる
ことができるわけです。
ですがここで一点超注意事項!
それは、周りに害を与えてきたことに気づき、
その自分に対して、、、
「なんてダメな私…」
「私さえいなくなれば…」
とまたもや自己憐憫にハマること!
ここはめっちゃ落ちやすい落とし穴。
とにかくすんごく気をつけときましょう。
そして、ここまできたらラスト!
3番目は、、、
↓
【3】自分を「憐れむ」を
「慈しむ」に入れ替えていく
例えば・・・
憐れみ:「嫌われているダメな私」
↓
慈しみ:「それでも懸命に生きている私」
憐れみ:「頑張っても報われない可哀想な私」
↓
慈しみ:「報われなくてもめげずにやっている私」
憐れみ:「なんでわかってくれないの!」
↓
慈しみ:「わかってもらえなくて悲しかったね」
このステップを完了できたら、
とってもいいことが待ってますよ!
悪循環を切断後の未来
例えばこんなの。
★自己肯定感がぐーんとアップ
★人と対等にお付き合いできる
★不当なこと言う人には「ノー!」が言える
★人の中にいても自然体でいられる
★人に要らぬ負担を与えなくなる
それより何より
★ありのままの自分で愛される確率激アップ!
こんなの得られたら
どれほど生きやすくなるでしょうね^^
自己憐憫の真の根っこ
自己憐憫の大元には
幼少期にありのままを愛されなかった痛み
があると言われています。
その痛みが痛すぎるから、
「嫌われたくない!」
が過剰になってしまったんです。
でもだからといって、
自分をみじめといくら憐れんでも、
人にいくら嘆きをぶつけ続けても、
被害者意識で怒りにすり替えても、
その痛みが消えることはありません。
しんどいですが、
自己憐憫によって自分が周りに与えてきた
ネガティブな影響(痛み)と向き合い、
その尻拭いをする責任は自分自身にあります。
さもなくば健全な親密関係など
得られることはずっとありませんもの。
まとめ
最後に自己憐憫、別名「嫌われ恐怖」の
脱出の流れです。
【1】自己憐憫してきた自分を直視する
↓
【2】周りに与えた害を振り返る
*真摯にお詫びできたらなお素晴らしい
↓
【3】自分を慈しむ訓練に取り組む
これをセルフで終わらせるのは
さすがにきついし難しいです。
なので
お手伝いがいるときは言ってくださいね。
このきっついハードルを
一緒に乗り越えていきますよ〜♪